雪解けは遠い

除雪したい動物看護師日和

雪降り積もる

憧れだった動物看護の世界に飛び込んでは見たものの、現実は厳しい。
「動物と触れ合える和気あいあいとした笑顔溢れる職場」は幻想だったのだ。



そもそも動物看護師という職業を知ったのは高校生の時だった。
“獣医師の補佐”という漠然なイメージは、私の脳内で“白衣のエンジェル”“優しいお姉さん”に都合良く変換され、幼い頃から鹿に真正面からぶつかって角型の痣を作る程動物好きだった私は、純粋無垢にその道を志すようになる。
数年後、学生時代の実習先であっさりと内定が決まり、この業界・職場のデメリットを全く熟考しないまま華麗なる社会人デビューを果たした。

そして、その直後、見事に躓いたのである。




一体何がいけなかったのか。
私の満月のような丸い顔や、足りないオツム、実用性皆無な低身長、そして壊滅的な不器用さは、まあ関係あるだろうが、この際置いておく。
その上で一体何がいけなかったのだろうか。





答えは既に出ている。
圧倒的リサーチ不足である。



私はポジティブな部分しか見ていなかったのだ。
学生時代友人たちとしていた、

「仕事絶対辛いよねぇ」
「覚えなきゃいけないこといっぱいかな嫌だなぁ」
「「社会人大変そう〜でも先輩達教えてくれるだろうし何とかなると良いな〜」」

という会話を現在の私が聞いたら、確実にお巡りさんの仕事が増える。
何も分かっていない、無知、天まで突き抜ける根拠のないポジティブ精神、それらは罪だと泣きながら叫ぶだろう。
誰が有罪判決を下すのかって?

勿論、未来の私だ。







この埋もれたようなブログは、そんな過去の私に送る、今の私からのメッセージである。
過ち、経験、工夫、想い、私の中で咀嚼したそれらを記録することで、何も知らなかった過去の私が「そうだったのね!」と笑ってくれたら、きっと、今の私も過去の私の手を引いて、一緒に前に進めると思うのだ。